肺炎球菌ワクチン

はじめに

現在わが国では4人に1人が65歳以上になり、高齢者の健康をいかに守るかが重要になっています。
死亡原因をみると、2011年の厚生労働省の発表では、第1位がガン、第2位が心臓病、そして肺炎が脳卒中を抜いて第3位になっています。
したがって、高齢者の肺炎をいかに予防していくかが、健康な長寿を迎えるためにとても重要です。

肺炎球菌

肺炎とインフルエンザ

毎年冬を中心に流行するインフルエンザは患者数は小児が著しく多いのですが、死亡数となると逆に高齢者が圧倒的に多くなります。
これは高齢者でインフルエンザに引き続いて肺炎を合併する率が高いことが原因です。
80歳以上になると、13%以上もの人が肺炎を合併してしまいます。
肺炎が悪化して入院すると生命の危機に直結しますが、幸い退院できても歩けなくなる・認知症が進むなどのことで、もとの生活レベルに戻れなくなることもよくあります。

肺炎の予防

ではどうすれば高齢者の肺炎を予防できるか、日本呼吸器病学会のガイドラインでは…

  1. 誤嚥の予防
  2. ワクチン接種
  3. 禁煙
  4. 歯磨き等で口の中を清潔にする。
などが示されています。
特に高齢者ではインフルエンザに関連する肺炎が多いのでインフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの両方を接種することが有用です。

肺炎球菌ワクチンの効果

表はインフルエンザワクチンのみを接種したグループとインフルエンザワクチンに肺炎球菌ワクチンを併用したグループを比較して、肺炎の発生率をみたものです。
75歳以上の高齢者で、肺炎球菌ワクチンを併用したグループで肺炎の発生が明らかに減少していました。

ワクチン接種がすすめられる方

  1. すべての高齢者(65歳以上)
  2. 肺炎のリスクが高い方(糖尿病・心疾患・肺疾患・肝臓病・腎臓病など)
  3. 老人ホーム、グループホームなど施設に入所している方

ワクチンの投与法

5年に1回、筋肉または皮下に注射します。
インフルエンザワクチンとは原則として6日以上の間隔をあけて接種します。

費用

①予診票を持参した方 接種年度に該当する
定期接種
自己負担3,000円、残額は公費負担(今年度は平成27年7月1日~平成28年3月31日まで)
(非課税世帯、生活保護受給世帯は等は無料=全額公費負担)
②クーポン券を持参した方 障害福祉課が助成する
任意接種
3,000円分(クーポン券分)の公費負担、残額は自己負担
③予診票もクーポン券もない方 任意接種 全額自己負担(8,000円)

申し込み

年間を通していつでも接種できます。
受付までお問い合わせ・お申し込みください。

おわりに

高齢者がしばしば致死的になる肺炎の予防にワクチンが有効であることが世界的に知られている今、米国では接種率が60%を超えました。一方、我が国ではまだ17%程度という現状です。
私の97歳になる父、95歳の叔母、87歳の叔父達は皆、接種を済ませました。
インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの両方を接種して死亡原因3位の危険な肺炎を1人でも多くの方が予防されることをお勧めします。

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